ONE N’ ONLY 草川直弥 愛らしい瞳に秘めた挑戦の思い

端正な顔立ちに、独特のアンニュイな色気が共存する草川直弥。自身の魅力を“バブみ”と答えるほど、くりくりの目とふっくらとした唇が愛くるしくて印象的だ。俳優であり、ONE N’ ONLYのメンバーでもある彼のパフォーマンスは、静かな表現力と繊細な力強さが絶妙なバランスで融合している。見る人の心を和ませたり、時にざわつかせたり……。相反する魅力が共存する彼はまるで磁石のよう。一度気になってしまったら、離れられない存在なのだ。


─ 撮影はいかがでしたか?

いろいろな小道具を使ったり、ロケに行ったり、終始楽しい撮影でした! メイク・スタイリングもオレンジのシャツとそばかすメイクがとてもマッチしていて、すごく好きな雰囲気でした。プライベートでメイクをすることはあまりないのですが、ファッションの延長としてメイクを考えることで、メンズも挑戦しやすくなります。

─ ご自身の美容ルーティーンはありますか?

パックは毎晩欠かさずしています。とくに、保湿力が高いものとビタミンが入っているものがお気に入り。スキンケアはかなりこだわっていて、化粧水や乳液はそれぞれ数種類ずつストックして、肌の状態や気分によって使い分けています。元々あまり肌が強くなくて、自分の肌に合うものをいろいろと試しているうちに、今のルーティーンに辿り着きました。

─ EBiDANのなかで美容に関する情報交換はされますか?

最近ドラマで共演した曽野舜太(M!LK)とは、撮影の合間や取材の時によく話していました。あとは、お兄ちゃん(草川拓弥)におすすめの皮膚科を教えてもらったり。ONE N’ ONLYでは、美容というより体づくりについての情報が飛び交っていることの方が多いですね。とくにTETTAやEIKUは、年中鍛えているので(笑)。去年の夏ごろは、僕も影響を受けて鍛えたりしていました。

─ ファッションアイコンはいますか?

特定の人はいないのですが、ファッションに興味を持ったきっかけは兄でした。今でも「こういうアイテムが欲しいんだけど、いいお店ある?」と聞いたりして、アドバイスをもらうこともあります。あとは、ファッション業界の友人や知人のSNSをチェックして、洋服の合わせ方を参考にしたり。いろいろなところからインスピレーションを得てるかも。それこそ、今日の撮影で着たクロシェニットが可愛くて欲しくなっちゃいました! 夏のファッションってワンパターンになりがちだけど、1枚持っていればコーデにバリエーションが出るし、風通しも良くて重宝しそうです。

─ まもなく夏本番ですが、何か楽しみはありますか?

川バーベキューが毎年の恒例行事なので、今年もできたらいいなと思っています。あとは、川サウナもやってみたい! 難しいかもしれないけど、1泊2日くらいでゆっくり過ごせたら最高です。

─ プライベートでハマっていることはありますか?

なんだろう……、買い物かな(笑)。今までは、欲しいものがあったら、悩まずすぐ買ったりしていたのですが、最近は何かしら目標を達成したときのご褒美として、ここぞというときに買うようになりました。その方がワクワクするし、日々のモチベーションにも繋がることに気づいたんです。今、俳優活動の真っ最中なのですが、無事やりきれたら何を買おうか今からあれこれ考えています。

─ 7月30日に発売となるスタイルフォトブック「直弥いる。」についても伺えればと思うのですが、ずばりどんな内容になっていますか?

僕のこだわりがたくさん詰まった1冊になっています。全体の構成から写真のセレクト、細かなレイアウトに用紙の選定まで、1からすべて携わらせていただきました。

─ 見どころを教えてください。

今回、3名のフォトグラファーの方に写真を撮っていただいたので、それぞれ異なる雰囲気の僕を見ていただけるんじゃないかなと思います。また、私服を載せていたり、美容について話していたりと、本当に盛りだくさんの内容になっているので、スタイルブックでも写真集でもなく、“スタイルフォトブック”という名前をつけました。自分でも事前にリサーチしてみたのですが、こういう名前をつけている作品はあまり多くないと思います。

─ 撮影で印象に残っているエピソードはありますか?

表紙の撮影はどれも思い入れがあります。窓越しの写真は、撮影の合間の休憩時間にいい感じに日が差し込む瞬間があって、そこで撮っていただいたものなんです。花を背にした写真も、じつは偶然の1枚。自分の好きなものを撮影して紹介するページのために、スタジオから古着屋に向かう道中で撮りました。全体のテーマとして“儚さ”というキーワードがあったのですが、まさにその雰囲気が出ているなと感じたのが海辺の写真。表紙を選ぶ際にも、この写真はすぐに決まりました。1枚1枚、エピソードを話し出したらキリがありません(笑)。

─ 今日の撮影でも、草川さんの表現力の高さに驚かされました!

ありがとうございます。自分で言うのは少し恥ずかしいけど、経験を重ねて身についた、という感覚があります。元々雑誌や写真を見るのが好きで、ポージングのアイディアをストックしておいたり、インプットとアウトプットを繰り返していくうちに、自分のことを客観的に見ながら表現できるようになった気がします。今日のようなストリートな雰囲気の撮影であれば、「こういう表情や動き方をしたらストリートっぽく見えるかな」とか。

─ 俳優やモデルなど個人で活動するときとグループ活動のときとで、立ち位置や心構えに変化はありますか?

5月に出演させていただいた舞台『猫と犬と約束の燈~最終章~』では、主演だったこともあり、みんなを引っ張っていかなきゃいけないという、いい意味での緊張感を持ちながら取り組んでいました。個人でのお仕事のときは、そういった自立心がより強まるかもしれません。一方でグループ活動のときは、みんなで一緒に進めていくので、やはりホーム感というか、安心感があります。共通して言えるのは、俳優業でもグループでも、本当に素敵な人ばかりが身の回りに集まってきてくれるということ。みんなに助けられているな、というのを日々痛感しています。

─ 今後の展望を教えてください。

グループとしては今年結成8年目を迎え、念願の武道館に立つことができました。また、アリーナでのライブも決まり、ONE N’ ONLYとしてとても重要な1年になると感じているので、この勢いを止めずに駆け抜けていきたいです。僕たちの強みは、メンバーひとりひとりが異なる才能を持っていて、俳優として数多くの作品に出られること。それぞれの得意な分野で活躍の場を広げ、より多くの方にONE N’ ONLYを知っていただけたら嬉しいです。個人としては、ドラマ・映画・舞台問わず、いろいろな役に挑戦したい。とくに今は、キャラクターの人となりを深掘りしていくような群像劇に出てみたいです。久々に舞台に出演させていただいて、「お芝居ってやっぱり面白いな」と感じたし、自分自身の成長を実感できたので、これからも臆せず挑戦していきたいです。

草川直弥

1998年4月6日生まれ。東京都出身。俳優として、ドラマ『問題物件』(CX)、『低体温 男子になつかれました。』(MX)や、映画『決戦は日曜日』、『BATTLE KING!! Map of The Mind -序奏・終奏-』、舞台『サザエさん』などに出演。7月30日には自身初となる スタイルフォトブック「直弥いる。」が発売。ダンス&ボーカルユニット・ONE N’ ONLYのメンバーとしても活動中。


Photography: RYUNOSUKE KANAYA
Hair & Makeup: KATO @TRON
Styling: HARUKI UCHIYAMA @TRON
Edit & Interview: YUKA ENOMOTO

こちらの情報は『CYAN MAN 2025年8月号』に掲載された内容を再編集したものです。