
超特急・草川拓弥×ICEx・阿久根温世 先輩と後輩が語るキャリアと素顔
23 Sep 2025
俳優として、そしてアーティストとしても活動する草川拓弥と阿久根温世。草川はその甘いルックスに加え、落ち着いた佇まいと謙虚な姿勢がキャリアを重ねるごとに深みとなり、「童顔なのに大人っぽい」という独特の魅力を放つ。一方の阿久根は、小顔×長身×爽やかなイケメンフェイスを持ちながら、お茶目な性格と情熱を内に秘めた、次世代のエース候補だ。先輩は見せるべき背中を忘れず、後輩は恥じない志を掲げる。上の世代が脈々と築いてきたアイデンティティは、次の世代へと着実に引き継がれていく。
TAKUYA KUSAKAWA
─ 久しぶりのCYAN MANですが、撮影はいかがでしたか?
久しぶりでしたね。ロケ場所が昔よく通っていた道で懐かしくて、今この年齢になってここで撮影しているのが不思議な感覚でした。
─ 今日のメイクテーマは、「メンズのオンメイクとオフメイク」でしたが、いかがでしたか?
落ち着くのはナチュラルメイクかな。でも、目元をダーティにした感じもすごく好きでした。普段メイクしてもらうときはライトなブラウンや明るめの色が多いので、ダーティな印象は新鮮でした。強そうに見えるけど、そのなかに芯の強さみたいなものも感じられて。「こういうのを、みなさん楽しんでいるんだな」と思うと、すごくいいなって感じました。

─ 美容ルーティーンを教えてください。
時期によって変えたりせず、同じものをずっと使うタイプです。美容液、化粧水、クリニックでもらったやつ……、など工程は8つくらいあります。仕事柄、遠征はしょっちゅうなので毎回決まった一式を持っていきます。あと、この時期はちょっと暑いので(撮影は7月下旬)、汗をかいたときにすっきりできるように柑橘系とか爽やかな香りのボディミストを持ち歩いています。
─ 超特急でいちばん美容意識が高いのは?
うちのグループはどっちかというと美容意識が高い方ではないと思うのですが(笑)、強いて言うなら、シューヤ(志村秀哉)かな。メンバーと美容の話はあんまりしないですけど、筋トレの話はよくしています(笑)。
─ ご自身も結構男っぽいスタイルが好みですか?
そうですね。よく「可愛い、可愛い」って言われますけど、中身はめちゃくちゃおっさんです(笑)。お酒も飲むし、おつまみも好きだし、ぐうたらもするし、自分おっさんだな~って思います(笑)。
─ ツアー中はどうやって体調を整えていますか?
脱水症状気味になるので、水分補給はこまめにして気をつけています。ライブ中は経口補水液をよく飲みます。飲みすぎは良くないんですけど、そうしないと夏の時期は倒れちゃうので。
─ メンバーとご飯に行ったりしますか?
行きます! 全員で集まるのは仕事のスケジュール上なかなか難しいですが、でも個別にはよく行っています。みんな仲がいいですね。
─ 後輩と接するうえで気をつけていることはありますか?
3年くらい前にグループに新しいメンバーが入って、いちばん下は10歳下なんです。今ってもう「先輩の言うことは絶対」みたいな時代じゃないじゃないですか。僕はその両方の時代を経験してきたので、下の子たちにどう接するのがいちばんいいんだろうなって、結構考えていた時期がありました。
─ 結論は出ましたか?
結論は出ないですけど、僕の持論としてはメリハリが大事だなと思います。伝えることは伝える、先輩後輩関係なく楽しむところは楽しむのような。僕は若い頃に目上の方から教わったことがすごく大事だったと感じることが多いので、僕もそういう先輩になれたらなと。当時は悔しいことも納得できないこともありましたが、今振り返ると全部自分の糧になっています。上の世代の感覚も、年下の感覚も経験しているので、いい時代に生まれたなと思います。
─ 仕事をするうえで、大事にしていることは?
いろいろな場面でよく話していますが、謙虚でいること、感謝を忘れないこと、素直でいること。この3つを大切にしています。

─ 素敵な3ヵ条ですね。信念として持っていても、人間ふとした瞬間に忘れてしまうこともあると思いますが、草川さんもそういうことはありますか?
ありますあります、もちろん。でも、あとで自分で振り返って「ダメだぞ」と思い返して、自分を引き締めます。反省の仕方は、黙って自分のなかで言い聞かせる感じですね。その日は引きずりますけど、寝れば少しは切り替えられる感じです。
─ 超特急のこれからの展望は?
夢は昔からドームに立つことなので、それを叶えること。最近は昔に比べてテレビや音楽番組に出させてもらえる機会も増えましたし、いろんなところで知ってくれている人たちがいる実感があって嬉しい限りです。
─ 個人としての展望は?
変わらずいろんな役を演じていけたらいいなと思います。特にやってみたい役があるというよりも、いただいた役をしっかりと演じたいです。自分は実年齢より若く見られることが多いので、逆に歳を重ねて、できる役が変わっていけたら嬉しい。来たる時にそういった雰囲気を纏った役者になれるよう、日々精進して頑張ります。
HARUSE AKUNE
─ 初めてのCYAN MANの撮影でしたが、いかがでしたか?
楽しかったです! 以前からSNSでよくチェックして、EBiDANの先輩たちが出ている号をたくさん見てたので、お話をいただいた時は「出られるんだ!」ってすごく嬉しかったです!
─ メイクはいかがでしたか?
ナチュラルメイクすごくいいなと思いました。普段は仕事以外でメイクはしないんですけど、やっぱり気になる部分もあったりして。でも、やりすぎると「メイクしてるな」という感じがでる気して。でも今日のメイクは本当に自然だったので参考になりました。あと、そばかすメイクは海外の方がやっているイメージで憧れがあって、ずっとやってみかたったので今回できて嬉しかったです。

─ 美容のこだわりは?
スキンケアにすごくこだわっているわけではないけど、クレンジングは必ずします。メイクをしていなくても汚れは溜まるから、クレンジングで落とした方がいいと前に聞いたことがあって、化粧をしていない日でも10分くらいかけてオイルで丁寧に優しく落とすようにしています。
─ポーチの中で、これだけは絶対に外せないアイテムは?
リップを5種類くらい持ち歩いています。メイク後には美容液タイプや保湿リップ、撮影のときは濃いリップ、遊びに行くときは薄めの色付きリップって感じで使い分けています。
─ 今後、挑戦してみたいヘアスタイルは?
長髪はやってみたいですね。今は結構中途半端な長さのことが多いので、一度しっかり伸ばしてロン毛にして、結ぶスタイルとかやってみたいんですよね! ハーフアップは何度かあるんですけど、全部を結べるような長さはやったことがなくて。僕の周りにも髪伸ばしたいって言っている人、たくさんいるんです。街中で髪を結んでいる男性を見ると、やっぱりかっこいいですよね。Tシャツ1枚でもおしゃれに見えるし。最近は中性的な魅力を持った男性も多くなってきた気するんですが、同時に“ワイルドさ”への憧れも根強いと思うんです。僕自身、男らしい男性に憧れます。
─ ICExのメンバーは、美容に詳しいですか?
みんなすごく気を使っています。10代のメンバーも多いのですが、日傘を使っていたりと意識が高くて、本当に感心します。僕はまだ日傘デビューしてないんですけど、そろそろ差さないと、と思っています。
─メンバーとご飯には行きますか?
行きます! 本当に仲が良すぎて、リハーサル終わったら毎日行っているんじゃないかってくらい。週に5回は行ってますね(笑)。
─ 芸能活動を始めたきっかけは?
映画『キングダム』を観て、主演の山﨑賢人さんに衝撃を受けたのがきっかけです。僕はずっとサッカーをやっていて、休みもほとんどなく、テレビもあまり観ないし、芸能にもあまり興味がなかったのですが、たまたま休みの日に映画を観に行ったんです。その時、「こんな人になりたい、こういう俳優になりたい!」って強く思って、すぐ家に帰って母に「俳優になるからサッカーやめる」と言いました。
─ そんなにすぐに切り替えられたんですね!
自分のなかで「これだ!」と思ったんです。11年間サッカーを続けてきて、中学3年生のいちばん大事な時期だったんですが、申し訳ないと思いながらも「やめる」と決めました。それで、自分で事務所を探してオーディションに応募しました。母は「あと1年だけ続けてほしい」と言っていましたが、僕は「今しかない」と伝えました。それだけ強い思いがあって、揺るぎませんでした。いつか山﨑さんと共演できたら嬉しいですし、それが夢でもあります。
─ 今後やってみたいお仕事は?
できることは全部やりたいですし、なんでもチャレンジしたいです。今は特にモデルの仕事がすごく楽しくて、いろんなメイクやヘアスタイルに触れることができて、素敵な衣装も着させてもらえてやりがいがあるのでたくさん挑戦したいです。あとドラマや映画にもたくさん出たいですし、多くの人に見て知ってもらえる機会を持ちたいです!

─ ICExとして今後の展望は?
いつか夢に掲げている国立競技場でのライブを実現したいです。ただ、今はひとつひとつのライブを大切にしたいと思っています。すべてのイベントに本気で取り組み、みんなを幸せにできるようにしたいです。
─ ICExを知らない人に、ICExの魅力をプレゼンするとしたら?
やはり音楽性だと思います。僕たちは「レトロトイポップ」という楽曲のコンセプトで活動していて、ファミコンの音が入っていたり、おもちゃ箱のような音が入っていたりします。どの世代の方が聴いても懐かしさを感じられる曲が多いので、耳に残りやすくて頭から離れないというところに自信を持っています。歌っていて楽しいし、明るくポップな曲が多いので、ぜひいろいろな年代の方に聴いてみてほしいです!

草川拓弥
1994年生まれ、東京都出身。ダンス&ボーカルグループ・超特急のメインダンサーとして活動する傍ら、俳優としても映画やドラマで活躍。2008年にドラマ『貧乏男子 ボンビーメン』(NTV)で俳優デビュー後、着実にキャリアを重ね、近年は『あやしいパートナー』(2025/MBS)など話題作でも存在感を放つ。

阿久根温世
2005年生まれ、大阪府出身。EBiDANのダンスボーカルユニット・ICExのメンバーとして2023年にメジャーデビュー。端正なルックスと繊細な表現力を武器に、パフォーマンスのみならず俳優としても活動の幅を広げている。透明感のある存在感で、次世代を担う若手として注目を集める。
Photography: RYUNOSUKE KANAYA
Hair & Makeup: MOEMI SUZUKI
Styling: AI SUGANUMA @TRON
Edit & Interview: YUKA ENOMOTO
こちらの情報は『CYAN MAN 2025年10月号』に掲載された内容を再編集したものです。