
齋藤潤 スターダムを駆け上がる10代のリアルを切り取る
18 Apr 2025
齋藤潤は数多くいる若手俳優のなかでも、最も注目を集める一人だ。キュートな見た目と天真爛漫な性格は10代の少年そのもの。ただ、とにかく勘が鋭い。10代の儚さと危うさを見せてほしいと言うと、頑張ります!と言ってカメラの前に立ち、現場の空気を感じ取り、求められた被写体を演じ切る。彼はこれからどう成長してゆくのか。大人になる直前のピュアな一瞬を切り取った。
─ 撮影はいかがでしたか?
今まで自分が雑誌や取材でしたことのない表情やポーズができたのが嬉しかったですし、「あ、こんな感じで自分も写れるんだ」と思えて撮影するのがほんとに楽しかったです! ヘアメイクもいつもと違ったり、アクセサリーも着けて、ネイルもしていただいて。ファッションも着たことがない雰囲気も多くて、見た瞬間に早く撮影したいな~って、ワクワクでした。あと、スタジオに入った瞬間、並べられているコスメの数の多さに驚きました! あんなにたくさんあるんですね。そこからメイクさんが実際に使うものを選んで撮影するという、(美容媒体の)撮影も初めてだったので新鮮でした!
─ 美容に関する興味やこだわりはありますか?
高校生になった頃から、肌質が変わったのか時々肌が荒れちゃったり、お仕事で移動が増えたり、環境が変わったりすると、肌トラブルが起きてしまうこともあって。今まさに美容に興味を持ち始めている段階です。最近はニキビや肌荒れに効果があると言われているパックを試してみています。顔に塗って1~2時間ほど放置しておくタイプのものなので、時間が確保できる日に限られちゃうんですが、自分の肌に丁寧に向き合ってみる、という意識は少しずつ定着してきたかなと思います。
─ 今後、挑戦してみたいヘアスタイルは?
2つ言ってもいいですか!? 坊主と金髪です。鏡の前で「坊主になったら自分ってどう見えるんだろう?」って想像していて(笑)。 せっかくならガラッと雰囲気が変わるようなヘアスタイルにしてみたいです。
─ 今後、挑戦してみたい役柄は?
これまでの作品では、年齢や立場が今の自分に近い役が多かったので、そこから離れたキャラクターに憧れます。特殊能力を持った役とか! ただ、今しかできない役ももちろんあると思うので、まずはいただけるお仕事を精一杯頑張りたいなと思っています。
─ たしかに日常に寄り添った繊細な演技が目を引く作品が多かったですが、壮大な世界観のなかでの齋藤さんの演技も見てみたいですね。
私生活ではサスペンスやSF系の作品を観ることが多いし、役者を目指したのも、小学校6年生の時に観た映画『キングダム』に衝撃を受けて、スクリーンに映りたいと思ったことがきっかけだったので、いつかそういった作品にも出演したいです。

─ 自分の性格を一言で表すと?
気分屋だと思います。自分の置かれている状況やその日の体調によって、感情が顔によく出るし、あれしよう、これしようって目移りもしちゃって、頭と心がいっぱいいっぱいになっちゃうことも多くて。逆に友達といるときや何も考えなくていいときは、テンションが爆上がりして、なんでも来い、って感じで無心でいられます。
─ 役づくりは入念に準備されたり、考える方ですか?
ついつい考えちゃう、けどできるだけ考えたくはないな、と思っています。もちろん準備は大事ですし、役について自分なりに理解しておくようにはしています。でも現場の雰囲気とか、他の登場人物との掛け合いのなかで新たに気づいたり、理解が深まったりすることも多いので、そういうこともしっかり汲み取って、演技に活かせるようにしておきたいです。気取らず、ありのままでいたいというのは常に思います。
─ 休みの日はどのように過ごされますか?
一人で映画を観ます。ショッピングモールに行って、その流れで近くの劇場で映画を観るのが定番コース。人が集まっているのが好きというか、リラックスしたいときに大勢の中にぽつんといる自分を客観的に見られたりするのが好きで。それは結構前からずっとルーティーンです。朝起きた時の気分に身を任せて、その日その日で行動することが多いですね。気分屋なので!
─ 最後に、この春チャレンジしてみたいことがあれば教えてください。
学校のテストを頑張りたい! ちょうど昨日までテストがあったんですが、やり切った時の達成感をすごく感じられて楽しかったんです! だから引き続き頑張って挑んで、来年度もいい点を取りたいです。あと今年は高校3年生になる年なので将来についても考えないと、と思っています。学校も仕事もまだまだインプットしなきゃいけないことはたくさんあると思っているので、とにかく選り好みせず学ぶことを頑張りたいなと思います。

齋藤潤
2007年6月11日生まれ、神奈川県出身。2019年に芸能界デビュー。ドラマ『トリリオンゲーム』や映画『カラオケ行こ!』、映画『室井慎次』二部作などに出演。第48回日本アカデミー賞にて新人俳優賞を受賞。その後も話題作への出演が続く。
Photography: RYO TATEOKA
Hair: KURUSHIMA @Y’ s C
Makeup: MARINO ASAHI @Y’ s C
Styling: KENICHI HIRAMOTO
Edit & Interview: YUKA ENOMOTO
こちらの情報は『CYAN MAN 2025年4月号』に掲載された内容を再編集したものです。